2024年 県演鑑連 企画会議

8月25日、静岡県産業経済会館で2024年度の県演鑑連 企画会議が開かれました。
各団体の役員が参集し、午前中は2023年度作品「シェアの法則」、「獅子の見た夢」、「五十四の瞳」、「ある八重子物語」、「洪水の前」、「くず~い屑屋でござい」について、運営サークルの活動を観点に、『運営サークル会が機能した』あるいは『活性化が足りず余り機能しなかった』例会を、各団体自らが評価して発言しました。
記憶に残るのは、浜松演劇観賞会が全例会で新サークルを作り、沼津市民劇場が全例会で前例会クリアをしてクリアを4年目に繋げている点です。いずれも、静岡県ブロックにおいては特筆すべき事でしょう。
静岡市民劇場は、上手くいった例会として、グループLINEの盛り上がりとドレスコードが印象的な「シェアの法則」、そうでない例会として、年末の大量退会がありサークルの現状認識が足りなかったと反省した「洪水の前」を挙げました。
各団体により成功した例会はまちまちで、手帳更新の時期、会費納入方法の違い、運営サークルのサークル数の違い、役員数の違いなど、様々な要因が例会の成功を左右することが分かりました。
午後は2025年の6作品について、創造団体から制作者を招いて作品の魅力を語って戴きました。「殺しのリハーサル」のピュアーマリーは公演中のため欠席でした。
オペラシアターこんにゃく座の相原さんは元女優さんらしく、三人の作曲家がコラボしている点、マイクを使わない劇団のスタイルなど、作品の魅力を話術で語り、作品の輪郭を見たように感じました。
劇団 俳優座の有馬さんは昨年まで演技部に所属しながら取締役を務め、その後制作に移って社長になられた方。作品の魅力の他、お父様が鑑賞会の事務局長だった事もあり、鑑賞会との強い絆を熱く語りました。なおこの例会は、静岡県、東海・北陸、長野県の三ブロック統一レパートリーとなり、静岡県が最初の公演となります。
劇団 東演の横川さんは、作品の初演にまつわる秘話、今作への思いや昨年の再々演のあと亡くなった古田美奈子さんへの哀悼を語り、最後には県ブロックに対し『必然性を作らなければ現状は変わらない』との名言で熱いエールを送ってくださいました。
文学座の前田さんは昨年の「五十四の瞳」で来静した若手の元気な制作者。浜松出身の劇作家マキノノゾミさんが文学座に書き下ろした3本目の作品。作家に指定されたロックが流れる、1973年が舞台の青春物語は鑑賞会の会員層にピッタリだと紹介しました。
劇団 文化座の中山さんは、佐々木愛さんが山形弁を駆使した作品の魅力、愛さんの役者の矜持を紹介しながら主役の作品はおそらく最後だろうと話し、若手が育っている劇団の現状を紹介しました。
終了後は場所を移し懇親会で大いに交流しました。鑑賞団体だからこその合同会議と本音での交流、こういった行事が何十年にも亘って続けられていて、今の市民劇場があるんだと実感しました。