《年間スケジュール》

 2025年

5月15日,16日 劇団ピュアーマリー「殺しのリハーサル」

7月17,18日 劇団東演「歌え!悲しみの深き淵より」

9月24,25日 文学座「昭和虞美人草」

12月2,3日 劇団文化座「母」

2026年

2月3,4日 トム・プロジェクト「モンテンルパ」

3月17,18日 劇団NLT「O.G.Ⅱ~歌って生きて~」

5月10,11日 加藤健一事務所「ジン・ゲーム」

7月8,9日 俳優座劇場「聖なる炎」

9月8,9日 劇団 青年座「同盟通信」

12月 劇団 民藝「ローズのジレンマ」

2027年

1月2月 東京芸術座「おんやりょう」

『殺しのリハーサル』

 2025年5月15日(木)18:30~

     16日(金)13:00~     

会場 清水マリナート

第453回例会 劇団ピュアーマリー 劇団リンク
原作/リチャード・レビンソン&ウィリアム・リンク

翻訳/保坂磨理子

演出/鈴木孝宏

出演/伊藤洋三郎、山本みどり、紫城るい、岩田翼、新藤真耶 他

 

 「刑事コロンボ」の作者コンビの作品。物語の舞台は『劇場』、過去と現在が交錯し絶妙な台詞で高揚感を掻き立てる。

 ブロードウェイのとある劇場。誰もいない客席に現れた劇作家アレックス。1年前の今日、婚約者であった女優モニカが、主演舞台初日に謎の死を遂げた。彼女の死を殺人と確信したアレックスは当時の関係者を劇場に集めた・・・

 プロデュースならではの個性派俳優が異彩を放つ。客席が息をのむ鮮やかなどんでん返し、衝撃のクライマックス・・・

(静岡・清水合同例会)

『歌え!悲しみの深き淵より』

 2025年7月17日(木)18:30~

     18日(金)13:00~     

会場 清水マリナート

第454回例会 劇団 東演 劇団リンク
作/ロバート・アンダーソン

翻訳/木村光一

演出/鵜山 仁

出演/豊泉由樹緒、能登 剛、南保大樹、和泉れい子 他

 

 1981年に東演が木村光一氏の翻訳・演出で初演。42年の時を経て甦った普遍的な家族の絆を確認する作品。

 中年のハリーは妻を亡くし、新しい生活に一歩踏み出そうとしている。しかし、年老いた両親を残して故郷を出ていくことにわだかまりを感じ言い出せずにいる。苦労の末に成功を収めた父は、残りの人生を人が邪魔することは許さないとし、自分の世界から離れない。出発を進めてくれた母は心労がたたって亡くなってしまう。嫁ぎ先から駆け付けた姉は父と決別し、ハリーに「自分の人生を歩みなさい」と去っていった・・・

(静岡・清水合同例会)

『昭和虞美人草』

 2025年9月24日(水)18:30~

     25日(木)13:00~     

会場 グランシップ  中ホール大地

第455回例会 文学座 劇団リンク
作/マキノノゾミ

演出/西川信廣

出演/早坂直家、植田真介、上川路啓志、鹿野真央、赤司まり子 他

 

 時は昭和48年。当時全盛の70年代ロックにどっぷりと浸かり、大人への階段を上っている途中の若者たちが織り成す、悲喜こもごもの物語。

 代議士の息子である甲野欽吾は売れないマニアックなロック雑誌「エピタフ」を刊行している。盟友である宗近、小野、浅井らが編集に携わる、いわゆる同人誌的な雑誌であった。ある日、小野と浅井がエピタフを辞めると言い出す。それと同時に、甲野の腹違いの妹である藤尾が司法試験のために勉強中である小野に急接近。結婚という二文字をちらつかせ、ニューヨークなどあちこち引っ張り出す。しかし小野には郷里に、許嫁に近い小夜子という女性がいた。煮え切らない態度の小野に「そいつはロックじゃないぜ」と宗近が諭す。(静岡・清水合同例会)

『母』

 2025年12月2日(火)18:30~

                       3日(水)13:00~     

会場 グランシップ  中ホール大地

第456回例会 劇団 文化座 劇団リンク
原作/三浦綾子 脚本/杉浦久幸

演出/鵜山 仁

出演/佐々木 愛、藤原章寛、姫地実加、萩原佳央里 他

 

 「蟹工船」などで知られるプロレタリア作家であり、1933年に特高警察による拷問で虐殺された小林多喜二。その母セキの生涯を描いた三浦綾子の小説を舞台化。原作小説の文体は、温もりのある秋田弁も相まって、貧困の中にあるセキの一途に息子を思う「無償の愛」が読む者の心を打ちます。

 舞台では自ら深く傷つきながらも家族や他人を思いやり、思想やイデオロギーを超えて息子に寄り添う母セキ(佐々木 愛)の姿が描かれます。もともと小林家は愛情溢れる明るい家庭で、秋田弁を操り底抜けに明るいセキを演じることで、より深い悲しみが表出されるでしょう。人が人を思いやり共生していく、という小林多喜二が願った理想を、母の愛情という視点を通して作品を仕上げています。

『モンテンルパ』

 2026年2月3日(火)18:30~

                    4日(水)13:30~     

会場 グランシップ 中ホール大地

第457回例会 トム・プロジェクト 劇団リンク

作・演出/シライケイタ

出演/大和田獏、島田歌穂、真山章志、カゴシマジロー、辻井彰太

 

 絶望を希望に変えたのは、音楽の力だった・・・

 昭和28年7月。終戦後7年以上も異国フィリピンのモンテンルパ刑務所に収容されていた、死刑囚を含むBC級戦犯108人が横浜港に降り立った。二度と、生きて故国の土を踏むことはできないと絶望していた彼らを救ったのは、一曲の歌だった。
 彼らの釈放をキリノ大統領に決断させた歌とは「あゝモンテンルパの夜は更けて」この歌を歌った歌手、渡辺はま子。そして、この歌をキリノ大統領に届けるべく奔走した僧、加賀尾秀忍。
 二人の情熱が交錯するとき、歴史は動く...。(静岡・清水合同例会)

『O.G.Ⅱ ~歌って生きて~』

 2026年3月17日(火)18:30~

                    18日(水)13:30~     

会場 清水マリナート

第458回例会 劇団NLT 劇団リンク

脚本・作曲/まき りか

演出/本藤起久子

出演/旺なつき、阿知波悟美、池田俊彦、金森 大(客演・ピアノ)

 

 2016年、思いがけずネット上で動画がバズり、オールドガールズ「O.G.」として一躍スターになったスミ子とカズエ。キャバレーで38年間、鳴かず飛ばずで歌い続けてきた2人の夢は、ついに叶ったかに思えた。

 しかし、あれからの年月、運命はなおも2人を翻弄した。世の中は「O.G.」を忘れ、今やカズエは失踪? スミ子はひとり、熱海の地に流れついていた。もう、あとは老いていくだけの〝消化試合〟の人生なのか。あれほど身を焦がしてきた「歌」への想いは、もう遠くに行き去ったのか。

 そんな時、スミ子のスナック「ミラクル」に不意にカズエが訪れた。突然の再会によって、運命の時計はふたたび回りはじめる・・・(静岡・清水合同例会)

『ジン・ゲーム』

 2026年5月10,11日     

会場 グランシップ 中ホール大地

第459回例会 加藤健一事務所 劇団リンク

作/D・L・コバーン 訳/吉原豊司

演出/小笠原 響

出演/竹下景子、加藤健一

 

 春。老人ホームのサン・デッキで出会ったフォンシア(竹下景子)とウェラー(加藤健一)。入居者や食事や看護師への愚痴で息の合う二人。ホーム独特の空気感に馴染めない二人は、トランプ遊びを始める。

 時間つぶしがてら気軽に始めたゲームだが、初心者のフォンシア相手に全く勝てないウェラーは、対戦を重ねるごとに苛立ってきて・・・単純なトランプゲームが、孤独な老人たちの“単純ではない”過去をあらわにする。

 名優二人による重厚な演技で、1978年のピューリッツァー賞受賞の名作に挑戦。セリフの応酬がおもしろい、チクリと刺さるビターコメディー。『ご高齢あるある』が多く盛り込まれており、役者の技量と会話劇を楽しめる作品である一方、深みも隠されている。

(静岡・清水合同例会)

『聖なる炎』

 2026年7月8,9日    

会場 グランシップ 中ホール大地

第460回例会 俳優座劇場 劇団リンク

作/作=サマセット・モーム 翻訳=小田島創志

演出/小笠原 響

出演/田中孝宗、小野洋子、あんどうさくら、吉見一豊、加藤義宗 他

 

 舞台はイギリス・ロンドン郊外の邸宅。第一次世界大戦後、試験飛行中の事故で半身不随となったモーリスは、ある日謎の死を遂げる。残された者たちの発言から、信じ難い事実が明らかになり・・・。

 主治医と付添看護婦、母と弟、そして妻・・・愛の炎が激しく絡み合い、次々と炙り出される驚愕の事実! サスペンスにラブストーリーが加わってハラハラ▽ドキドキの展開が・・・。

(静岡・清水合同例会)